Office File Creatorでは、差し込み項目に親オブジェクト、参照オブジェクトの項目を表示するクロスオブジェクト数式を使用することが可能です。
※本機能はOffice File Creator ver.2の機能です。ver.1では対象オブジェクトにクロスオブジェクト数式項目を作成し、作成した項目を差し込み項目に設定してください。
クロスオブジェクト数式とは
クロスオブジェクト数式は、オブジェクトが参照項目を持っているとき、参照先のオブジェクトの項目を表示する数式です。
例えば、商談オブジェクトは取引先オブジェクトのAccountの参照項目があります。取引先の住所(都道府県)を商談レコード画面に表示する場合、クロスオブジェクト数式は、「Account.BillingState」です。
クロスオブジェクト数式の形式
- クロスオブジェクト数式は、"参照項目名.参照先オブジェクトの項目名"です。
- 子から親へと下から上に参照項目を「.」で繋げます。
- 参照項目が標準項目の場合、参照項目名の末尾のIdを除いて上へ辿ります。
- 参照項目がカスタム項目の場合、参照項目名の末尾の「__c」を「__r」に変更して上へ辿ります。
- Office File Creatorでは、5階層上のオブジェクトまで差し込み項目に使用可能です。
参照項目が標準項目の例
OpportunityからAccountのBillingState項目を表示
クロスオブジェクト数式: Account.BillingState
参照項目がカスタム項目の例1
OpportunityからAccount__cのBillingState項目を表示
クロスオブジェクト数式: Account__r.BillingState
参照項目がカスタム項目の例2
BillingDetail__cからCustomer__cのName項目を表示
クロスオブジェクト数式: Bill__r.Customer__r.Name
差し込み項目の設定
クロスオブジェクト数式の差し込み項目の形式は以下のとおりです。
{!オブジェクト名.クロスオブジェクト数式}
例1:商談の取引先の住所(請求先)都道府県
{!Opportunity.Account.BillingState}
例2: 商談の所有者のメールアドレス
{!Opportunity.Owner.Email}
例3: 請求明細の請求書の顧客の納品場所
{!BillingDetail__c.Bill__r.Customer__r.DeliveryLocation__c}
メモ
取引先オブジェクトの住所(請求先)のようなデータ型が住所の項目は、都道府県、市区町村、町番地などから成る複合項目です。クロスオブジェクト数式では、BillingState、BillingCityなど個別に取得する必要があります。
住所複合項目についてはSalesforce公式ガイドを参照してください。
(参考)クロスオブジェクト数式作成画面
クロスオブジェクト数式は、オブジェクトの数式作成画面で確認することが可能です。