本日、Office File Creator Ver.2の新バージョンをリリースいたしました。
改定内容
レコードトリガーフローで呼び出し可能なアクション(PDF保存)追加
レコードトリガーフローでOFCアクションを呼び出し、PDFファイルを保存します。ファイル形式はPDFのみ対応しています。
※本機能はOffice File Creator Proで使用可能です。
「OFC – Save as PDF」アクションを呼び出し
Apexクラスから呼び出し可能なOFCApexクラス(PDF保存)追加
ApexクラスからOFCのApexクラスを呼び出し、PDFファイルを保存します。ファイル形式はPDFのみ対応しています。
※本機能はOffice File Creator Proで使用可能です。
サンプルコード
ofc2.OFCSavePDF.Requests req = new ofc2.OFCSavePDF.Requests();
req.recordId = 'xxxxxx';
req.templateApiName = 'OpportunityInvoice';
req.executionName = 'Call From Apex';
ofc2.OFCSavePDF.Results result = ofc2.OFCSavePDF.execute(req);
System.debug('result=' + result);
Word/PowerPoint/PDFの子レコードブロック出力対応
子レコードのブロック出力(1レコードにつき複数行出力)は、Excelのみ対応していましたが、Word/PowerPoint/PDFもブロック出力が可能になりました。
※本機能はOffice File Creator Proで使用可能です。
Word/PowerPoint/PDF出力時、同じ子オブジェクトの差し込み項目はすべて1つの表内に設定してください。
Word出力サンプル
Word/PowerPoint/PDFの子レコードグループ出力対応
子レコードのグループ出力は、Excelのみ対応していましたが、Word/PowerPoint/PDFもグループ出力が可能になりました。
※本機能はOffice File Creator Proで使用可能です。
Word/PowerPoint/PDF出力時、同じ子オブジェクトの差し込み項目はすべて1つの表内に設定してください。
PDF出力サンプル
所有者項目がユーザーとキューを参照する場合のクロスオブジェクト数式に対応
ケースオブジェクトなど、所有者項目がユーザーとキューを参照する場合、これまではクロスオブジェクト数式の差し込み項目に対応していませんでした。新バージョンでは、一部のユーザー項目を差し込み項目に使用することが可能になりました。
使用可能なOwner項目一覧(ユーザーとキューを参照するオブジェクトの場合)
項目名 |
クロスオブジェクト数式 |
差し込み項目例 |
Id |
Owner.Id |
{!Case.Owner.Id} |
Name |
Owner.Name |
{!Case.Owner.Name} |
|
Owner.Email |
{!Case.Owner.Email} |
Username |
Owner.Username |
{!Case.Owner.Username} |
LastName |
Owner.LastName |
{!Case.Owner.LastName} |
FirstName |
Owner.FirstName |
{!Case.Owner.FirstName} |
Alias |
Owner.Alias |
{!Case.Owner.Alias} |
Title |
Owner.Title |
{!Case.Owner.Title} |
Phone |
Owner.Phone |
{!Case.Owner.Phone} |
UserRoleId |
Owner.UserRoleId |
{!Case.Owner.UserRoleId} |
ProfileId |
Owner.ProfileId |
{!Case.Owner.ProfileId} |
LastReferencedDate |
Owner.LastReferencedDate |
{!Case.Owner.LastReferencedDate} |
LastViewedDate |
Owner.LastViewedDate |
{!Case.Owner.LastViewedDate} |
Lt関数・Gt関数追加
Word/PowerPoint/PDF出力時、テンプレートのテキストに記号「<」、「>」が含まれる場合、文字ずれが生じ、レイアウトが正しく出力されない場合があります。これまでは、オブジェクトにこれらの記号を表示する数式項目を作成し、数式項目を差し込み項目に設定する必要がありました。
新バージョンでは、Lt関数・Gt関数を使用することにより、数式項目を作成する必要が無くなりました。
Lt()関数 ・・・ 記号「<」を出力します。
{!Lt()}
Gt()関数 ・・・ 記号「>」を出力します。
{!Gt()}
子オブジェクトのロングテキストエリア項目出力時のSalesforceのサブクエリ制限回避
子オブジェクトにロングテキストエリア項目の差し込み項目が含まれる場合、Salesforceのサブクエリ制限が適用され、子レコード数は約50~200レコードが上限でした。上限を超えるとエラーが発生していました。
新バージョンでは、サブクエリ制限エラー発生時、エラーが発生した子レコードを別の方法で取得することにより、サブクエリの制限がなくなりました。
Salesforceのサブクエリ制限 (Ver.1のみ対象)
その他・不具合修正
- Excelのグループ出力時、行方向のセル結合がある場合、結合されない不具合修正
- Wordのリッチテキスト画像出力時、画像が空欄時にエラーになる不具合修正
- Excel出力時、出力ファイル名に&が含まれる場合、'&'になる不具合修正
- PDF出力のエラー時に表示される「内部サーバーエラーが発生しました」のエラーメッセージを、エラー詳細を表示するように修正
バージョン
Ver.2.12
*Ver.2の既存ユーザー様はバージョンアップ完了しております。
新バージョンでのご対応のお願い
今回のバージョンアップにおいて、一部手動対応が必要となりますので、お手数ですが以下の手順の実施をお願いいたします。
項目レベルセキュリティの付与
管理者ユーザーにOFC_Logオブジェクトのカスタム項目の参照権限の付与をお願いいたします。
OFC Logオブジェクト
表示ラベル |
項目名(API名) |
英語表示ラベル |
Apexクラス名 |
ApexClassName__c |
Apex Class Name |
実行名 |
ExecutionName__c |
Execution Name |
親リクエストId |
ParentRequestId__c |
Parent Request Id |
Quiddity |
Quiddity__c |
Quiddity |
ページレイアウトの変更
OFC_Logオブジェクトのページレイアウトを「OFC_LogLayout_ver3」に変更。旧ページレイアウトは削除してください。
OFC Pro/同じ子オブジェクトの差し込み項目が2行以上あるテンプレートの変更ご対応のお願い(Word/PowerPoint/PDF)
今回のWord/PowerPoint/PDFの子レコードブロック出力対応により、同じ子オブジェクトの差し込み項目を2行以上テンプレートに設定した場合、Excel同様、ブロック出力とみなされます。これにより、既存テンプレートがエラーになります。2025年4月1日以降、既存のテンプレートにも適用されます。
以下の3つの条件すべてに当てはまる場合、お手数ではございますが、ご対応をお願いいたします。
ご対応が必要なパターン
1.OFC Proを使用
2.ファイル形式がWord/PowerPoint/PDF
3.同じ子オブジェクトの差し込み項目を2行以上テンプレートに設定している
対応が必要なテンプレート例:OpportunityLineItemsの差し込み項目が2行設定されている
ご対応内容
- 2つ目以降の差し込み項目の子リレーション名を異なる名前にしてください。
- OFC_子オブジェクトオプションレコードを作成し、「(Pro) 高度なリレーション設定」セクションを入力してください。
ケースをオープンとクローズで異なるレイアウトで出力する – 高度なリレーション設定
変更後テンプレート例:2か所目の子リレーション名をOpportunityLineItems2に変更
スケジュール
2025年3月31日まで
テンプレートアップロードバージョンが2.11以下・・・ブロック出力適用なし
テンプレートアップロードバージョンが2.12以上・・・ブロック出力適用
2025年4月1日以降
すべてブロック出力適用
※テンプレートアップロードバージョンは、OFC_Templateテンプレートレコードの「システム情報」セクションの「テンプレートアップロードパッケージバージョン」項目を確認してください。